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おやこ小とアートプロジェクトと

こんにちはこんにちは、ベランダ越しの風が気持ち良かったり、スーパーにスイカが出てきたりと良いかんじの季節です。
さてさて今日はちょっと頑張って、今考えていることを言語化してみようと思います。
スバリ、自分にとってのアートプロジェクトとは何だ、ということ。
先日取り組んだ企画がこのテーマを改めて考える大きな機会になって、後で読み返して恥ずかしくなるかはさて置き今まとめねば、と火がつきました。


香川県高松市、仏生山町で「高松私立おやこ小学校」という名前の企画を行っています。(www.oyako-school.net)
昨年度の高松市アーティスト・イン・レジデンス事業として実施させてもらったもので、教室に改装した空き店舗で一ヶ月間、親子さんを対象に授業を行いました。
親と子が「同級生」という立場になって共同作業をするとどうなるだろう、と自分の中で前からほんわり温めていたアイデアで、実現できることが決まった時は嬉しかったのなんのって。



空気も人もやわらかい四国、ぽこんとした可愛らしい山に囲まれた、穏やかな仏生山町。
住民の方々が手助けをしてくれ、床貼りから机まで全部手作りの教室が完成し、講師の先生方、文化芸術振興課さん、本当に色々な方のおかげで無事に4週にわたる授業を終えることが出来ました。

おやこ小1210_中3 

そしてまた参加者の全員がびっくりするくらい素敵な方々でした。個性豊かな子ども生徒さん、その子を愛おしそうに見守る大人生徒さん。
回を重ねるごとに距離も少しずつ縮まり、教室から笑い声が溢れるようになりました。
町の人に教えてもらって焼き芋も焼いたし、干し柿も作りました。仲良くなった兄ちゃんたちが覆面を被って脅かしに来たり、サンタクロースにもなってくれました。
毎回、驚きと喜びの連続で、その中でたくさんたくさんの発見がありました。

おやこ小cover___


そんなわけで任期が終わって撤収になる頃には「おやこ小を続けてみよう」という気持ちで満たされていて、よし、自主企画として続行しよう!と決めたのです。
場所をそのまま残させてもらい、季節に1回の開催を宣言して東京に帰りました。
ただやっとこさ普段のデザイン業務も波に乗り出したところの、まだまだ半人前の自分です。日々手一杯の中での、長距離手弁当企画の継続というものは予想した以上に大変だ、と時間が経つにつれ痛感。
やっぱり継続は厳しいかな、でも決めた以上は、、とひとまず春の授業に向けて動き出しました。
近所の小学校での少年野球チームの練習風景を見てから心は「野球をやりたい!」の一点になり、科目を体育と設定。滞在中にお世話になった、仏生山ビガーズ野球団の代表佐次さんにご相談すると、ニコニコ話を進めてくださり。
もう1日は、これまた素敵なご縁で出会えたヨガティーチャーのかわだゆきみさんに「親子でヨガ」をお願いできることになり、5/20-21、雲ひとつない青空の下で体育の授業が開催されました。

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(写真:泉川由希/辻康一/坂東卓美/藤本達也)

これがもう、予想を遥かに超える素晴らしさだったんです。
20日は、小さい子でも楽しめるようにと野球を簡単にアレンジした「Tボール」という種目を河野徹夫さん率いるビガーズチームで教えてくださったのですが、「じいちゃんも連れてきた」と3世代で臨む親子さんもいて、チーム内での年齢層はなんと5歳から69歳。
親子キャッチボールから始まり、勇姿を見せるパパさん、若かりし頃の姿が蘇るじいちゃんのホームラン。打てなくて悔しくて泣く男の子、それをなぐさめるママさん、みんなにサポートされて野球デビューした5歳の女の子。全員で、グラウンドに向かってお辞儀。誰が見たって最高の情景でした。

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21日は向かいのコミュニティセンターさんでのびのびヨガ。心を落ち着かせて集中するってなかなか難しいことだと思うけれど、親子で背中をくっつけて温度を感じたり、指で背中に文字をかきあったりと、ゆきみさんの素晴らしい発想と明るいご指導によって、みんなで楽しく取り組むことができました。親子問わず、大人もこどもも手をつないだりしちゃって。こんな機会もあって良いよなあとしみじみ。

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そしてそして各々忙しいのにも関わらず、気づけば4人もの町の方がカメラマンとなって写真を記録してくれてて。潤沢すぎるアーカイブが揃いました。トラブルで普段のホテルが取れなくなった今回、快く泊めてくれたご夫婦にお姉さん。美味しいうどん屋に連れていってくれた人、夜ドンジャラをして遊んでくれた人。他にも差し入れ、お土産、場所貸しと、してもらったことをあげればキリがありません。
これは一体なんなんだろうなあ、と改めて考えました。
誰も金銭的な得は無くって。仕事じゃない、すなわち義務でもない。
そんな中、ただのよそ者の、知名度もない駆け出しの小娘の企画に、こうやって力を貸してくれるひとたち。
みんな「まちのためにしてくれてる」と言うのですが、数ヶ月に一回、20人規模で開催されるだけの企画がはたして本当に町のためになっているかというと、懐疑的だと思うのです。自分はどう受け止めるべきなんだろう。ただわかることは、生徒さん、先生、町の人、みなさんに感動した、ということ。



うどんをいただきながら、ビガーズ野球団にかれこれ数十年携わってらっしゃる佐次さんに、どうして続けているんですかと聞きました。ちょっと考えたあと佐次さんは、「やっぱり子どもが好きだからだけんのう」とおっしゃいまして。
この答えは衝撃でした。野球チームの指導者、全ボランティアのご活動です。器が違うよ。
勝手に仕事やなんやでいっぱいいっぱいになってた自分が恥ずかしくなりました。
かわいい子どもたちがいる。素敵な大人のひとたちもいる。ご縁で知り合えて、一緒に楽しい気持ちを共有できている。やりたいものを作れている。
これ以上にどんなモチベーションが必要だというのでしょう、アホんだれが!
今の自分にお釈迦様のような悟りなんて開けるわけもないけど、でもとにかくこの一連の出来事で、頭の中がスッキリしたのです。



冒頭、「アートプロジェクトって何だ」に戻って。
「プロジェクト」っていうのは、計画が生まれて、関わってくれる人がいて、ゴールがあって達成!となる一連の企画のことと思っているのですが、
自分にとって一番の喜びは間違いなく「その人たち」との出会いと関係性です。マニュアル化なんぞできない、それぞれの人柄が現れ、相互に作用して、新しいものが誕生する。そこには人間だからこそ生まれる感情や発見、感動がある。

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そうかー、
自分にとってのアートという言葉って、置き換えるのであれば「感動」なんだなあーと思いました。
理屈を超えて、心がじーんと揺れる。暖かくなる。
すなわちアートプロジェクトのゴールは、感動創造、です。それは、プロジェクトに関わる人全員の力と相互作用によって生まれるものです。参加してくれる方、手伝ってくれる方、見てくれる方、もちろん主催側のスタッフの方、みんな。
そのきっかけを提案して、完結するまでを指揮、演出することがアーティストの仕事なのかもしれない。
だからわたしは続けたいし、まだまだ道のりは長いけど、良いアーティストになりたい。そして任務を全うする、良い仕事人になりたいと思いました。
逆に言えば、これが当てはまることは何でもアートだし、何の職業の人もアーティストで良くて。
本業か副業か趣味か、それも色々あってよくて、でもその道で意義を見出して続けるうちに、プロフェッショナルというものになっていけるのかもしれない。
もちろん10人いたら10通りの答えがあって、今の私にとっての定義はコレだなあ、と改めて感じました。
たくさんの人と、たくさんの感動を、喜びを創り出したい。
決して楽ではないけれど、うんと楽しい。心身共にクタクタにはなるけど、生きてて幸せだなあと感じる。


イギリスから帰ってきて個人として活動を始めて、夏で3年。初めて訪れた場所で当時中学生だった女の子達は、卒業の連絡をくれて、高校生になりました。
もう3年、まだまだ3年。
なるべく頭の中をシンプルにして、これからも一生懸命がんばるぞ。

おやこ小次回は夏、7月末に開催します。
これからもたくさんの良いご縁がありますように。

何が言いたかったって、いろいろと助けてくれてるアナタ、本当にありがとう。
(そして暑苦しい駄文を読んでくれてありがとう。)


2017.05.26
YORIKO



コメント

YORIKO先生の人間性がどんどん素敵な人を呼び込みどんどん膨らんでいますね❗ヤマネコ工房のデザインも親しみ深く優しく素敵です❗身体を大事にご活躍下さい\(^^)/感動を受けた十日町の住人より
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